中陰と満中陰

仏教の「輪廻転生」(りんねてんせい、りんねてんしょう)の思想によれば、
人は亡くなっても、次の生を受けて生まれまわります。
亡くなってから次の生を受けるまでの期間を 「中有」(ちゅうう)と呼び
七×七日間(四十九日間)とされます。
「中陰」はこの期間の事で、関西地方では期間満了の四十九日を「満中陰」と呼びます。
死者は、この期間七日目ごとに閻魔大王の裁きを受けるとも言われ、七日目ごとの供養(中陰供養)は
死者への弁護の役割にあたります。

月末近くに亡くなった場合、四十九日は翌々月になりますが、この場合、三十五日を
満中陰として中陰供養を切り上げたほうがよいと言う俗信があります。
これは、四十九日が三月(みつき)にまたがる → 「始終苦が身に付く」
という語呂合わせからきたもので、気にする必要のない俗説のようです。